蒼井碧『オーパーツ 死を招く至宝』感想 - ダブル名探偵【このミス大賞受賞作】

蒼井碧『オーパーツ 死を招く至宝』読み終わった。本作は第16回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞している。このミス大賞は、本格ミステリーが大賞を取ることはあまりなく、ミステリーというよりも物語の面白さを重視しているみたいだから最近は避けて…

北山猛邦『私たちが星座を盗んだ理由』感想 - ブラックな結末へと反転する鮮やかさ

北山猛邦『私たちが星座を盗んだ理由』読み終わった。短編集。どの短編も、ラストの数行で今までの物語が一転するというカタルシスが味わえる。私が、一番好きなのは『妖精の学校』で、ファンタジーのような世界観が最後の一行で否応なしに現実に飛ばされる…

木元哉多『閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム』ネタバレ感想 - 刊行が早すぎるシリーズ第4弾

木元哉多『閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム』読み終わった。死んだ後に自分の死因を推理して正解すれば閻魔堂沙羅に生き返らせてもらえるというミステリーの第4作目。毎シーズンのように新刊が発売されているこのシリーズ。正直刊行スピードが早す…

井上真偽『恋と禁忌の述語論理』ネタバレ感想・解説 - 記号論理学をテーマにした本格理系ミステリー

井上真偽『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』読み終わった。『その可能性はすでに考えた』の井上真偽のメフィスト賞受賞デビュー作で、今回文庫化になった。本書は、数理論理学(記号論理学)をテーマにした本格ミステリである。いやテーマにしたとい…

柾木政宗『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』感想 - 恋に貪欲な女の子と奥手な探偵のライトミステリー

柾木政宗『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』読み終わった。このブログの記念すべき?最初の記事は柾木政宗の『NO推理, NO探偵』だった。本作はその作者の第2作目のミステリーになる。メインの登場人物は、イケメンだけど冴えない探偵の望月迅人、その姉で警察官…

西村京太郎『殺しの双曲線』感想 - 双子を使ったミステリーの傑作

西村京太郎『殺しの双曲線』読み終わった。西村京太郎と言えばサスペンスドラマなどでおなじみのトラベルミステリーの第一人者で、鉄道の時刻表のアリバイトリックなどが有名だ。米寿になっても毎月のように本出していて驚かされる。初期の頃は様々な作品を…

月原渉『首無館の殺人』感想 - 本格らしいガジェットたっぷりの手軽に読めるミステリー

月原渉『首無館の殺人』読み終わった。四角形のキテレツな建物の中で発生する密室首切り殺人事件の謎を解くというとてもオーソドックスな本格ミステリー。古びた洋館、空を飛ぶ生首という怪奇、幽閉された人物、もったいぶった名探偵と本格らしさがこれでも…