倉阪鬼一郎『四神金赤館銀青館不可能殺人』感想

倉阪鬼一郎『四神金赤館銀青館不可能殺人』読み終わった。

長らく読みたかったのですがどうも絶版になっていてなかなか手に入らなかったのですが、Kindle版が発売されていると知って早速買いました。

 

バカミスとして有名な作品ですが、確かに脱力もののメイントリックが仕掛けられています。しかしそのトリックに至るまでの緻密な構成や大胆で複雑な伏線はバカミスという言葉で片付けられるものではなく、しっかりと「本格」を感じられる小説です。

個人的に小説全体が伏線となり伏線と伏線が入り組んで真相に寄与しているような小説は大好きなのですが、これはそれにぴったり一致しています。

そして小説に隠された超絶技巧の仕掛けが最後に炸裂するとき、この小説の(良い意味での)クレイジーさが味わえるのではないかと思います。読んでるときに違和感を感じたのですが、まさかここまで徹底しているとは…

ブログではネタバレを制限しているので詳しいことが書けないのがもどかしいのですが、寛容なミステリ好きであれば絶対楽しめる作品だと思います。

 

花輪家が所有する銀青館に招待されたミステリー作家・屋形。嵐の夜、館主の部屋で密室殺人が起きる! さらに続く不可能殺人。一方、対岸にある四神家の金赤館では、女の「殺して!」という絶叫を合図に凄惨な連続殺人の幕が切って落された! 両家の忌まわしい因縁が呼ぶ新たなる悲劇! 二つの館が響き合うかのような死の連鎖。鬼才が送る、驚天動地のトリックとは!?