倉阪鬼一郎『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』感想

倉阪鬼一郎『三崎黒鳥白鳥館連続密室殺人』読み終わった。
『四神金赤館銀青館不可能殺人』の続編とも言うべきバカミスで、中身は違いますが同様の趣向が取られています。

メイントリックと(一応伏字にしておきますが)メタトリックの2つのトリックが仕掛けられています。
メイントリックの方は分かりやすく描写されているので序盤ですぐに気付きます。しかし読みながら、思わせぶった伏線描写に苦笑いしてしまいます。きっとこれが正しい楽しみ方なのでしょう。
そして後者のトリックは狂気というべき偏執さで、ここまでやるかと思えるほどの執念を感じます。作中で連続殺人を起こした犯人よりも執念が強いのではと思ってしまいます笑

しかしこれを成立させるための労力には素直に感服します。実際、このトリックを諸手を挙げて無条件に賞賛する人は少ないと思います。しょうもないと一笑に付す人も多いのではないでしょうか。しかしそれをやり遂げる作者には、ただただ脱帽するばかりです。

「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。黒鳥館主人」招待状を手に東亜学芸大生・西大寺俊は黒鳥館と名づけられた壮麗な洋館に赴く。招待客は全員無作為に選ばれたという。ウェルカムドリンクを主人から受け取った西大寺は、館内の完全な密室で怪死。呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる―。復讐のため建てられた館で繰り広げられる大惨劇。